人間だけでなく、生き物には学習能力というのがあります。ある種のエリート達にはないようです。
昔CMで「♪ソ、ソ、ソクラテスもプラトンもみ〜んな悩んで大きくなったあ〜♪」と野坂昭如さんが歌っていました。何のCMだか忘れましたが、私個人はその歌が大好きでした。政府は、規制庁は、関電は、悩むこともなく、間違えていても、人の大事な命もなんのそのという姿勢がどんなに人を苦しみの中に追いやり、たった一つしかない地球の環境を破壊してもかまわないのですね。
明日は我が身という想像にも欠けた姿勢は醜いだけでモンスターになれても、大きくなれません。
高浜の4号機の放射能漏れについて、政府側の姿勢を示す情報のメールが送られてきましたので転載します。
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みなさまへ<拡散希望>
高浜4号機の放射能漏れについて政府交渉の速報です。
市民側は、福島からの避難者を含めて関西からの6名、他30名ほど。
規制庁側は、PWR担当の中桐氏、高須氏、検査関係の小澤氏他、合わせて4名が対応しました。
交渉に先立って、原子力規制委員長宛て緊急署名の提出を行いました。
開始から集約まで56時間しかありませんでしたが、4,405筆集まりました。45秒に一人の割合です。コメントもたくさんいただきました。ありがとうございました。
同じものを明日、関西のみなさんで関電にも提出します。
交渉では、主に22日に関電が発表したボルト緩み説についてやり取りが行われました。
関電は、放射能を含む一次冷却水漏れの原因を、ボルトの緩みと圧力の急上昇にあるとしています。
ボルトの緩みは、2008年の前回の分解点検時からあったという見解で、プレスリリースに「狭隘な場所に設置されていることから、ボルトの締め付け作業にあたり、一部のボルトに適正なトルクがかかっていなかったものと推定しました」とあります。
これに対応して、同種の弁について締め付けを確認した、作業場所に適した工具を選定するなどとあります。
これに対し、規制庁の見解は全く異なるものでした。
規制庁は、2008年の点検時の検査資料から、適正なトルク値であることを確認した。その後、今回漏れるまでにボルトが徐々に緩んだ可能性があるというのです。
規制庁は、これは関電から受けた説明だと言っていましたが、関電のプレスリリースを見せると、2008年の時点で締め付けが不足していた可能性についても、関電から説明を受けたことをしぶしぶ認めました。
ただ、2008年の点検時の資料が誤りである可能性についてはどうしても認めないという態度でした。
2008年の点検時に締め付け不足があれば、点検時の資料に虚偽記載があることになります。
そうでなければ、関電のいまの説明は嘘になり、ボルトは自然に緩んだことになり、それはそれで問題です。
ボルトを締めさえすればよいということにはなりません。
規制庁に対し、ボルトの緩みの原因についてはまだ未解明であることを確認したうえで、これの解明が対策にも関係することから、早急に解明することと、解明されないうちの再稼働を認めないことを強く要求しました。
規制庁は、再稼働とは関係ない、今回の漏えいは法定報告事象の100分の1だなどとして、そんな小さなことにこだわるなという姿勢でした。
福島からの避難者から、そのような姿勢が福島の事故を生んだ。福島を二度と繰り返してはならないとの発言がありました。
阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)
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