以前に紹介をさせていただいた「原発現地へ行く会」のバスツアーで、高浜原発再稼働の地へ出かけた方からメールをいただきました。自分は出かけられなくても、こうした体験談を送ってくださる人がいることは嬉しい。皆様にあちらでの活動の情報として、少し長いのですが転載させていただきます。
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1/23-1/25で、0泊3日の弾丸ツアーに参加した。その時「鹿番ニュース」17号を受け取ってもらった人から名刺をもらった。1号で7枚も名刺をもらったことは初めて。やはり、弾丸ツアーという同じバスの中に閉じ込められていたということが大きく作用した
のだと思う。僕が、朝の新幹線ではなく、疲れるバスを選んだのは、皆と話をしながら行きたいという思いもあった。大人の飲み物を持って乗り込まなかったのは大失敗。しかし、旅程は20代でも大変なのに、僕のような「寝たきり老人」が良く行けたものだと
思う。しかも、輪行袋にコンダラだからね。
コンダラは皆に見てもらったので、自転車という方法を皆に検討してもらうという意
味では大いに意味があった(だろう)と思う。
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せっかく名刺をもらったのだから、「鹿番」の次の号「一緒に行ってくれてありがとう」号を作りたいと思った。それで、それなら手渡し主流の「鹿番」よりも「ふ」の方が良いかな、と。「鹿番」は自転車に乗っている時に出会った人に手渡しするように作っている自己紹介中心のプチ・ニュース。「****びん」は極々私的なダラダラ書く個人誌。1973年の学費の時からやっているという年代物。弾丸ツアーの仲間にも見せたいな、と。
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弾丸ツアーでは、大昔に一緒に雑誌「リベーロ」を作ったことのある人と30年振りで出会ったし、ちょうちんデモの人も一緒だった。
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出かける週の月曜日に仲間と飲んで、その時初めて現地に行く会のビラを見た。次の日火曜日に、事務局のNkさんからお誘いの電話があった。まだ行くことを決められなくてゴニョゴニョとあいまいに答えた。その日、会社の帰りに神保町に本を見に行って、いつもの「いもや」で天ぷらを食べていて、「タンポポ舎に寄ろう。」と思いついた。それで弾丸バスの申し込みをしてしまった。「してしまった。」という感じ。その辺の感じを伝えたい。「芯が一本通った活動家」ではない、ということ。
「自転車持って行きますよ。」と言いたくて、申し込みをしたと思う。それだけ、僕には自転車が大きな要素になっている。それだけ面白い道具なのだと思う。
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それにしても、現地に行く会はすごい!交通費援助をしてくれて、バスを仕立ててくれて。僕は おんぶにだっこ。バスの出発場所に荷物を持って行けば良いだけ。こういう大変なことを企画して実行する人達に感謝している。僕が、それに応える方法は参加するしか方法はないと思う。
現地に行く会がバスを仕立ててくれなかったら、僕は「ひょい」とは行けなかったと思う。川内の時もその感は強い。ありがとう、と言いたい。応えるために、今後も参加させてもらいます。
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45人乗りのバスが満席ではないのは残念。学生!乗ってくれ!「起きたきり若者」が乗らないでどうする。参加費の1人分位なら僕もカンパできる。ともかく、僕と一緒にバスに乗ってくれ、と思う。時間をかなり自由に使える時なのだから、その特権を使わない手はない。是非「何でも見てやろう」と思って欲しい。現地を見て考える材料を手に入れて欲しいと思う。(自転車を使うともっと沢山のことが見れるよ。)
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「自転車を持っていきます。」と言ったけれど、1/23の天気予報は寒波が来ていて西日本は雪の予報。「♪きっと あなたは来ない。/♪雨は夜更けすぎに雪へと変わるだろ。♪」です。雨が降っても自転車には乗る。雨だから郵便を配達しませんとは言わない
のだから。ピースサイクルです。けど、雪は別。雪ではタイヤが取られるので物理的に乗れない。スパイクタイヤにして雪の上の人の踏み跡を走るという剛の者も居るのは知っているけど。降ってなくても、道に雪が残っていても走れない。
「持たずに行くか。」とも考えた。けど「ほんのちょっとでも乗れる機会があったら乗ろう。」「コンダラを牽いて歩くだけでも良いではいか。」と思って荷物を持って行った。
それが、何と、敦賀辺りからお日様が出て来て道に雪もない。若狭高浜の駅近くのスーパーの駐車場にバスを止めた時、「もうここから自転車で行きたい。」と言った。「まぁまぁ。」ということで、現地までバスで行ったけどね。
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トンネルを抜けてゲートを越えた所でバスを降りて、自転車とコンダラの組み立て。輪行袋等はバスに乗せてもらった。ゲートより先に集落があるというので、まず、それを見に行った。メーター不調で距離は判らないけれど、集落の突先の灯台まで行った。灯台まで地図で直線距離を見ると2km位。けど、風がものすごく強くて、コンダラを転ばされること数回。向かい風になると1-1にしてやっと漕いでいられる位。しかしリヤカーのジョイント部分のシリコンはエライ。優れもの。
そう「音海」という地名だった。今グーグルマップを画面分割で見ながら書いている。「○ヶ崎」(○は帯みたいな字だけど、読み方も判らん。)。灯台から見えた先はもう日本海だと思っていたけど、地図を見るとまだそれも内浦湾の中なんだね。どちらが
取水口でどちらが排水口が知らないけれど、内浦湾の奥に核発電所はあって、若狭湾に排水するようにしてある。温排水の影響は内浦湾では強すぎるだろと思う。
ともかく湾の一番奥に核発電所がある。北ゲートへのトンネルの奥に集落があって、郵便局がある位の大きさ。その集落の人達はトンネルを通れなかったら、強制被曝させるということ。まさに「避難させない避難計画」。津波が来ている時に海を使って避難しろ、と言うのか。
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核発電所から、高浜駅まで8km位。そんなに近くに沢山の人が住んで居て良いの?1億人に比べたら少人数だと?どうしてそこまでして、電気が必要だと言えるの?しかも割高の電気を。不足していない電気を。
ゲート前の抗議集会の後はゲート前にバスが来て、そこで参加者はバスに乗る。そんな風にしかやりようがないの?トンネルも片側規制しているし。規制のし過ぎ。過剰警備。
デモの時も、車を別の道に逃がしていたから車は来ない、それなのに脇について規制していた。過剰警備。(この点、下にもう少し書きます。)
僕は荷物を片付けて乗るのでは手間取るので、自転車のまま高浜駅へ。バスが何台も追い越して行く。僕の自転車に気付いて手を振ってくれ人も。
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集会は屋内。集会の間も自転車で周回していることが多い僕としては、久しぶりにちゃんと集会に参加した。アピールは沢山あった。関西学生アルバイトユニオンの人が発言していた。学生もっと出て来てくれ。
現場では話をしなかったけれど、帰ってすぐ「ふ」248を送って、関東でも学生バイト合同労組を作りたいと思っている話を書いて送った。まだ返事はないけれど。
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集会後のデモの話は、ピースサイクルのメーリングリストに投稿したので、そのままこの下に入れることにします。
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僕は自転車を使うことで、コンダラという方法を手に入れて、コンダラを牽いたら、関係性が変わって、それで今ここに居るということ。う〜ん。
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《デモの規制のこと》
昔、自転車に旗を付けて皆で走った時、「デモだから走っちゃダメ。」と言われたことがあるとか。その時、こちら側はどう対応したのか聞いていないが。
「デモだから届け出なくちゃ。」というのは発想が180度間違っている。憲法21条にはこう規定している。「憲法21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」
「これを保障する」だよ。どこにも「届け出ろ」なんて書いてない。「交通を妨げない範囲内で」とも書いていない。そんなの当たり前。交通は経済の問題。財産権は「公共の福祉」からの限定がある。それは憲法にも規定している(憲法29条)。けど、基本権は最大に尊重する必要があるから、そういう制限はない。制限があってはならないのが本質。
届出をしているのは、交通を円滑にすることに僕らが協力してあげているだけ。しかも都条例でさえ、「許可制なら違憲、届け出制なら合憲」というのが判決。それを届けについてごちゃごちゃ条件を付けてくる。条件をつければ違憲になる(運用違憲)。そ
れでは、届け出制ではなくなるから。
だから、届け出の時の交渉は大切。
1車線しか通さないとか、梯団を切って間をとんでもなく開けさせるとか、規制が違憲だと思う。マンハッタンでのデモは、車線の規制ではなくて、道を全部使うデモだった。初めからフランスデモ。それが当たり前だった。本来がそういうものだと思う。
だから、国会前の道も茱萸坂の道も通行止めにして車を排除してデモに開放すれば良いだけの話。う回路なんかいくらもあるし、それで交通渋滞が生じるとしても少しのこと。それで日本経済が傾くことはない。
ラジオの交通ニュースで、デモがあるから交通規制がある、と言わせたくないから、デモの側を規制するという話。
そうだと思う。特に国会正門前の道なんか車の通行を止めても、確実に迂回できるからね。迂回するったって、車なんだから訳はない。多少時間はかかることがあったとしても。
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現場でも権利をきちんと主張することが必要。見守り弁護士が付いてくれると対応がものすごく違う。見守り弁護士さんありがとう。
デモ脇を走る自転車は、「オイラ車両だよ。」と言えばそれで十分。東京ではデモの脇を自転車が走ることに向こう(警察)も慣れてきているように思う。
地方では、向こうが慣れていないので、どう走る等の話は先にした方が良いのかも知れない。
しかし、鹿児島の公安は異常。そういう場面があったらきちんと一つひとつ反撃をして、こちらもノウハウを蓄積する必要があると思う。そういうこともピースサイクルは真剣に考えるべきだと思う。
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まだ自転車に乗ってデモ脇を走ったことのない人には、是非、車道での可能性を検討してもらいたいと思う。デモの中の1人が、自転車に乗るともっと効果的に動けるということ。(効率論で話はしたくないのだけれど。)僕らの表現の自由をいかに現実のものとして行使していくか、という問題だと思う。桃太郎旗の提供、輪行の方法、自転車の調整等々、協力させてもらいます。自転車デモの出前もします。コンダラも貸します。一緒に走ろうよ。自転車は面白いよ。(←この部分、あまり強く言うと ひんしゃく かなと思うので小声で言うけれど、自転車って面白いということが本質にある。その面白さを運動の中に持ち込まない手はない。コンダラの面白さはもっと大きい。)貸しますからコンダラ牽いてみてください。是非。
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以下、ピースサイクル全国メーリス投稿748、ほぼそのままです。
『2016/01/24高浜集会・デモ参加報告
現地に行く会のチャーターバスで、0泊3日弾丸ツアーに参加しました。夜行バス2日
連続というのは、20代ならいざ知らず、60代では無理。それでも行ってきた。
天気予報は、雪だったし、道に雪が残っていたら走れないので、失敗かなと思いつつ
、「もしも乗れる場面があったら。」というのでコンダラと自転車持って行った。
そしたら、天気予報大外れ!1/24は1日中晴れ。寒さと風は強烈だったけれど、絶好
のデモ・集会日和でした。「もしも乗れるなら」という心がけが良かったということ。
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当日早朝に東京を出た新幹線組は、強風で乗り継ぎの特急が運休になったということ
で、ゲート前集会には間に合わず。ちと、気の毒。
バスは関西方面からのものが多かったけれど、かなりの数。
ゲートの少し手前(高浜駅からしたら奥側)で集会をしたのち、ゲートまでデモして
ゲート前で集会。(といって、僕は、集会時には走っていて、ゲート前集会は少ししか
見ていないのだが。)
ゲートの向こうに集落があって、その先に灯台がある。その集落の人は、ゲート前の
トンネルを通らないと、高浜駅に出られない。そこが通れなければ、陸の孤島になる。
自転車で走ってきたから、それはひしひしと感じた。
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集会は、大きな会館で行われ、なかなかのもの。
関西学生アルバイトユニオンという人もアピールをしていた。
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集会後のデモは、高浜の町を歩いて駅まで。
道が狭くて、反対車線で追い越しをかけるというのができない位。(ちょうちんデモ
(吉祥寺→三鷹)では、反対車線を止めて、デモを追い越す車両を流すのだが、それも
できない位。)まあ、街中の道だからそれでも良いのかな。
それで、反対車線ですれ違うように走った。走ったり止まったりしてタンバリン鳴ら
した。何度も裏道を通ってはデモ隊に出会うというのを繰り返した。「金官より早く回
ってきた。」と言われたが。だから、自転車のやり方は見てもらえたと思う。
一緒に走ろうと書いた「鹿番」も配った。声掛けてくれる人が多かった。方法として
検討してもらえるとうれしいのだが。
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阻止ネットの人が、自転車使ってみる、と言ってくれていたので、期待している。駅
からゲートまで約8km。救護テントの人が街に出る足にできればね。雪になったらダメ
だけど。
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警察の方は、愛知、福井からも応援が来ていてものものしかった。僕の方は、現場の
警察に、こんな風に走るよ、というの話を先にしたので、案外友好的な対応だった。や
はり、川内の公安は異常だったね。
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