甲状腺がん多発に関する疑問ブログ「人生二毛作の田舎暮らし」から転載させていただきます。
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T様
甲状腺がんの多発の疑問のメール、拝見しました。
Tさんの心の中の哀しみが伝わってきて、胸が締め付けられる気持ちでした。
多くの方が声を出さずに、疑問、ぎもん、ギモンと思いながら暮らしているのは気付いていますが、やはり声を出さなければ、それも大きな声を出さないとイケないんだと思いました。
今でも時々思い浮かべるのは、チェルノブイリで爆発後5年経った後の頃?に子どもたちを守ろうとしてチェルノブイリ法を制定させた頃の写真です。
偶然見かけたその写真の多くの人々の必死の形相が忘れられません。
私達の中にあのような必死の形相にならない何があるのかと、自分に問うていますが、これも苦しく立ち止まってしまいます。
バッジのブログに転載させていただきます。
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ブログ「人生二毛作の田舎暮らし」安達太良山の中腹で”人生二毛作の田舎暮らし"を開始。『ダーチャ村』を拠点に地域づくりを推進中。3.11以降は原子力の欺瞞を暴き、脱原発・卒原発、ふくしまの再生をも目指す。
http://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2015-11-28138名の甲状腺がんの罹患について『放射能の影響とは考えにくい』とする事に対する小生なりの疑問。
みなさま方からの意見・コメントを聞かせてください。
是非11月30日開催の県民健康調査検討委員会ではメディアの記者に質問して欲しい。
疑問1: 1)国立がんセンターンの津金氏はスクリーニング効果と果樹診断による多発としている。
2)福島医大の鈴木氏は過剰診断ではないとしている。
3)岡山大学の津田氏は多発と原発事故の関連を否定するものはないとしている。
お互いに矛盾するこの3人の見解の違いに対する説得ある説明が無い。
津金氏が言う過剰診断だとすると、100人以上の福島医大での手術は不適切だった事になる。
医大の見解を聞きたいが・・・
疑問2: 放射能の影響とは考えにくいとの理由に
1)福島では幼児の甲状腺がんが見つかっていない。
2)地域差が見られない。を上げている。
しかし、チェルノブイリでの幼児の甲状腺がんが見つかったのは4年後からで福島との違いがあるとは断定できない。(以下写真参照)
当時の福島での多くの幼児は室内にいて吸入摂取を避けれた可能性もある。
(検証はされていない)又、地域差が見られないとは必ずしも言えない。
特に中通中部(二本松、本宮地域)が他地域よりも多い。
疑問3:がんになった人の個々人の線量評価をしていない。特に吸入摂取はまったく検証していない。
当時の中学生3年生が高校入学の準備の為にデパート前の長時間並んで、ヨウ素を多量吸入した可能性は否定できない。
初期線量被ばくの検証が無い状態で『放射能の影響とは考えにくい』とは言えない。
疑問4: 国連科学委員会が甲状腺がんの発生は考えられないとの報告書を出したが、 国連科学委員会内部でこの報告書は過小評価との意見がでて大きな激論になった経緯がある。
初期被ばく、特に吸入摂取の検証が無いままの国連科学委員会の結論には信頼性に欠けるものである。今後修正版の報告書が発行されるはず。
疑問5:もし、福島医大の手術が過剰診断とは言えず、間違っていなかったとするならば全国でも診断し手術をすべき患者が多くいる事になるが・・・本件に対する説明がなされていない。
疑問6: 2巡目(2年後?)に25人のがん患者が見つかった。この理由の医学的な説明が無い。
疑問7: 福島医大の大津留氏によると『過剰診断なのかどうかの判定は現在の医学では困難』と・・・
ならば、津金氏の『過剰診断』との説及び鈴木氏による『過剰診断では無い』との説は 現在の医学では断定はできない事になるが・・・
従い、放射能の影響は考えにくいとする事も断定できない事になる。・・・
チェルノブイリでの甲状腺がん発生状況(以下写真)
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