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福島バッジプロジェクトは、福島の人達が「原発はイヤだ」と意思表示を出来る場を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じ意思表示を日本中のだれもが出来るような場を作る事を目的として設立しました。

100万kW級原発で10トンの水を沸騰させるのに必要な時間は約1秒

200トンもの溶融した燃料棒の凄まじいエネルギーに圧倒されます。
福島から山形に避難されている方から大変に興味深い計算を教えていただき、、そして3.11以降の情況と生き方についてのヒントを頂いたので掲載します。
まずは最後の文章とそれまでの往復メールです。
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溶融核燃料-福島県HP-によれば燃料集合体が1号機 (400)溶融。 2号機 (548)溶融。 3号機 (548)溶融。
合計1496本が溶けたとあります。
集合体ウラン燃料は新品で約184Kgといわれます。
形などで重さも変わり、MOX燃料ではまた違いますがともあれ1~3号機で約200トンほどが原子炉で溶融し、いまだ回収の見込みさえ立っていません。
あれから4年がたちましたが、原子力緊急事態宣言はあの日に出されたまま取り消しはされていません。
今は緊急事態なのです。
だから高い放射線が出る食料品も緊急事態だから許容されるという側面もあるかもしれません。
しかし、そのような状態が何年も続いている事、311以前の価値観はもう通用しない、緊急事態の世界で私たちは生きているということを今日もまた思い起してください。
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-----Original Message-----
From: ****
Sent: Thursday, June 4, 2015 12:49 PM
To: *****
Subject: 各地で湿度が100%に
こんにちは。
各地で湿度が異常に高くなっています。
100万Kw級原子炉の熱エネルギーは10トンの水を沸騰させるのにかかる時間は1秒との事。
溶融燃料は各号機195トンが落ちたといわれます。1秒毎に何10トンもの水、海水が沸騰しておかしくない状態。
強風にもかかわらず沿岸部での湿度上昇はやはり異常です。

-----Original Message-----
From: *****
Sent: Thursday, June 4, 2015 4:58 PM
To: e-speranza-solo@i.softbank.jp
Subject: Re: 各地で湿度が100%に

連絡、ありがとうございます。
5月中の湿度100%が現れた時の、東京湾の濃い灰色のモヤも、日本中の大雨で陸や海の放射性の物質を落としたらしく、東京湾のモヤはすっかり影をひそめています。なんとなくホッとしていたのもつかの間・・・悪いニュース、教えてくださってありがとうございます。
今日のようなお天気なら洗濯をしても外で乾きやすいと思いきや、乾かずしっとりしています。う~ん、房総半島南端でも、やはり家干しを勧められますか?この送ってくださった情報はどこを探せばみつかりますか?
頂いたメールの1秒間に10トンの水を沸騰させるという話は興味深いです。この説明の情報場所はあればと思います。
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From: ******
Sent: Friday, June 5, 2015 12:10 AM
To: ******
Subject: 原稿ですか!

急に言われても・・・以下作ってみました。が、時間がなかったのでだいぶはしょっています。
--------------
100万kW級原発で10トンの水を沸騰させるのに必要な時間は約1秒です。
カロリーは熱力学の単位です。
1カロリーは1gの水を1℃上昇させるのに必要な熱量です。
100gの水なら100カロリーで1度。1000gは1000(1キロ)カロリーで1度。1000kg(1トン)は1000キロ(1メガ)カロリーで1度上昇(下降=失う)します。
関連して
ジュールはエネルギーの単位。
1ジュールは1Kgの物体を1m毎秒毎秒の加速度で動かすような力(1ニュートン)で1m動かしたときに要するエネルギー量。
ワットは仕事率の単位。
1秒当たり1ジュールの仕事をするとき1ワットです。
1カロリー=4.2ジュール,1ジュール=0.24カロリーと決まっています。

そこで、
1リットルの水(1kg)を0度から100度まで上げるには100000(10万)カロリーの熱が必要です。
10リットルの水を0度から100度にするなら1000000(100万)カロリーの熱。
100リットルの水を0度から100度にするなら10000000(1000万)カロリーの熱。
1000リットル(1トン)の水を0度から100度にするなら100000000(1億)カロリーの熱。
10000リットル(10トン)の水を0度から100度にするなら1000000000(10億)カロリー(4200000000 42億ジュール)の熱が要ります。

100万Kwは約3600000000000(3兆6000億)ジュール。カロリーは約860420650096(8600億)カロリーにもなります。
現実には熱効率の問題があって100%ではなく常にロスはあるのですが、それでも信じられない、想像しがたい数値です。
しかし難しい話ではなく、ガスに火をつけ水の入ったやかんをおけばすべてをみなさんは体験で知っています。

IAEAのサイトにこうあります。
IAEA General Conferenceから
https://www.iaea.org/About/Policy/GC/GC54/GC54InfDocuments/English/gc54inf-3_en.pdf
2010年現在、世界中で稼働中の原発の総発電量=370,705メガワット
そのうち捨てている廃熱量=741,410メガワット

1時間当たり、
741,410メガワットアワー=2.67×10^15(2667600000000)ジュール=6.37×10^14(637145313843.51)カロリー
捨てているエネルギーだけでも河口湖ならば10時間少しで沸騰します。

しかしこれ沸騰させてはいけないんです。したら驚きますよね?
目に見える形でそうは見えなくとも、自然界に人類はすでにこのような事実を強要しているのです。
そもそも、福島で100万Kwhを発電しても東京に届くころには20万Kwhに減っています。
先のカロリーで言えば8600億カロリーのうち、1800億カロリーしか東京に届きません。
6800億カロリーは消えてしまう。

福島から関東までの送電線から熱になって8割がた消えてしまうのです。
100万kWの発電所を1年間運転するために必要な燃料
http://www.fepc.or.jp/library/pamphlet/zumenshu/pdf/all04.pdf
元データは電気事業連合会のWebページから
http://www.fepc.or.jp/enterprise/hatsuden/nuclear/energy/sw_index_01/

福島第一原発の各号機別の出力は1号機出力46.0万 kW
2号機出力78.4万 kW
3号機出力78.4万 kW
4号機出力78.4万 kW
5号機出力78.4万 kW
6号機出力110.0万 kW
(東京電力・福島第一原子力発電所より http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2015/2015-j.html 

100万Kwの発電所という表現の場合100万Kw(h)=1時間のエネルギーという意味です。
100万KWの原発が1時間発電したら 電力量は100万KWhです。
100万KWの原発が24時間発電したら 電力量は2400万KWhです。
100万KWの原発が1ケ月(30日)発電したら 電力量は7億2000万KWhです。
100万KWの原発が1年間発電したら 電力量は87億6000万KWhです

ちなみに日本一の発電機は 中部電力川越火力発電所の天然ガス発電機で 170万1000KW です。
これらはすべて1時間当たりの発電エネルギーから表記されます。
1年間フル稼働(稼働率100%)の場合、24時間×365日=8760時間になり、それから「稼働率」設備利用率が計算できます。
参考:東京電力の2009年度(平成21年度)のデータ。

■ 福島第一原発 (認可最大出力) : 発電電力量 (設備利用率)
福島第一原発 1号機 ( 46.0万kW) : 3,696.67万kWh (91.7%)
福島第一原発 2号機 ( 78.4万kW) : 5,042.58万kWh (73.4%)
福島第一原発 3号機 ( 78.4万kW) : 4,887.75万kWh (71.2%)
福島第一原発 4号機 ( 78.4万kW) : 5,672.89万kWh (82.6%)
福島第一原発 5号機 ( 78.4万kW) : 5,943.82万kWh (86.5%)
福島第一原発 6号機 (110.0万kW) : 7,705.29万kWh (80.0%)
―――――――合計 〔469.6万kW〕 :32,948.99万kWh (80.1%)
福島第一原発 7号機 (138.0万kW) : 未着工
福島第一原発 8号機 (138.0万kW) : 未着工

■ 福島第二原発 (認可最大出力) : 発電電力量 (設備利用率)
福島第二原発 1号機 (110.0万kW) : 9,015.18万kWh (93.6%)
福島第二原発 2号機 (110.0万kW) : 8,997.40万kWh (93.4%)
福島第二原発 3号機 (110.0万kW) : 7,908.90万kWh (82.1%)
福島第二原発 4号機 (110.0万kW) : 6,891.58万kWh (71.5%)
―――――――合計 〔440.0万kW〕 :32,813.06万kWh (85.1%)

■ 柏崎・刈羽原発 (認可最大出力) : 発電電力量 (設備利用率)
柏崎刈羽原発 1号機 (110.0万kW) : 0
柏崎刈羽原発 2号機 (110.0万kW) : 0
柏崎刈羽原発 3号機 (110.0万kW) : 0
柏崎刈羽原発 4号機 (110.0万kW) : 0
柏崎刈羽原発 5号機 (110.0万kW) : 0
柏崎刈羽原発 6号機 (135.6万kW) : 6,540.00万kWh (55.1%)
柏崎刈羽原発 7号機 (135.6万kW) : 8,583.00万kWh (72.3%)
―――――――合計 〔821.2万kW〕 :15,124.00万kWh (21.0%)

すべて1時間あたりです。
柏崎・刈羽原発が世界最大規模の原発なのかがわかります。

溶融核燃料-福島県HP-
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025c/genan10.html
によれば燃料集合体が1号機 (400)溶融。 2号機 (548)溶融。 3号機 (548)溶融。
合計1496本が溶けたとあります。
集合体ウラン燃料は新品で約184Kgといわれます。
形などで重さも変わり、MOX燃料ではまた違いますがともあれ1~3号機で約200トンほどが原子炉で溶融し、いまだ回収の見込みさえ立っていません。
あれから4年がたちましたが、原子力緊急事態宣言はあの日に出されたまま取り消しはされていません。
今は緊急事態なのです。だから高い放射線が出る食料品も緊急事態だから許容されるという側面もあるかもしれません。

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