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福島バッジプロジェクトは、福島の人達が「原発はイヤだ」と意思表示を出来る場を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じ意思表示を日本中のだれもが出来るような場を作る事を目的として設立しました。

私の故郷・双葉町を返して下さい

東京経産省前のテントひろばに2011年11月からずうっと通い続けている双葉町の亀谷幸子さんという方がいらっしゃいます。テントに来られた方はご存じの人も多いのですが、今回は彼女のテントに来るまでの現実がどうであったのかを、彼女のスピーチを通して、多くの方にお伝えしたいと思います。福島の現実を、爆発してどのような形で故郷を離れざるを得なかったか、そして経産省前テントとどのようにかかわってきたのかをを県外の皆さんに知っていただきたいです。
是非22日に川内原発の判決をされた鹿児島地裁の前田裁判長に読んでいただきたいです。
(以下のメッセージは経産省前テントの強制撤去反対の集会の時に話してくださったものです。)
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「私の故郷・双葉町を返して下さい」
亀屋幸子・・・福島県双葉町(現在、東京に避難)

 私は福島第一原発から1,2kmに住んでいました。3月11日の夕方、地震が怖いので車庫から車を出して、夫と二人で車の中にいました。午後6時40分頃消防団の人が「放射能漏れの可能性があるから2km逃げて下さい。速く逃げて!」と言ってきました。真っ暗で探すことも出来ないので通帳も財布も持たず、着の身着のままで逃げました。
 私の実家は浪江町にあった関係で、とりあえず浪江町へ向かいました。普段は車で10分くらいで行けるのですが、渋滞と道路が壊れているため4~5時間かかりました。どの家も壊れては入れず車の中で寝ました。
 12日の朝サイレンがなり、「放射能が漏れたので、原発から10kmまで逃げてください」と放送がありました。家に帰ることも出来ず、地獄の始まりでした。
 今度は原町まで逃げました。夕方5時30分頃水素爆発がありました。そこで、川俣まで逃げることにしました。川俣に着いて駐車場で1泊、避難所で2泊して15日の朝埼玉県大宮の知り合いの家に2泊、次に横浜の姉の家、川崎の夫の姉の家と転々とした後、東京都港区の区営住宅に入ることが出来ました。
 それから1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、泣いて、泣いて、泣き通しの日々を過ごしました。友達に会いたい、故郷双葉町に帰りたい、帰りたい、みんなに会いたいと、精神的におかしくなった状態でした。
 そんなときにテントを知ったのです。経産省前で人が集まっているらしいと、娘がネットで見て教えてくれたのです。それまでもテレビでデモや集会を見ては東京の人達がこんなに頑張っているのに、私は何をやっているのかと思ってはいましたが、動きだせませんでした。

思い切って11月11日に経産省を囲む人間の鎖の輪に入りました。そこにテントがあったのです。中に入れていただいて福島から逃げてきたと言いました。
 初めは何を効かれても泣けて、泣けて、ちゃんと話も出来なかったのですが、何回か行くうちに皆さんに励まされ、同じ被災者の方とも出会うことが出来て、お互いに励まし合うことが出来て、一緒に頑張ろうと言う気になってきたのです。本当に私はテントひろばが無かったら立ち直ることが出来ませんでした。テントひろばが私を救ってくれたのです。
 テントに通っているうちに、私も何か役に立ちたいという気持ちを持つようになり、テントの記者会見に出て話をしたり、「双葉町を返せ」と書いた看板を胸にかけてテント前で座っていたりするようになりました。
 テントに全国各地からだけでなく、海外からも沢山の人が訪ねてきます。そういう人達に吹く須磨の実情を話すことも私の役割だと思います。また各地の情報を聞いてそれを伝えることもします。
 金曜デモが始まってからは、特に金曜日には全国から訪問者があるので、応対していろいろな話をし、情報交換をします。2012年の10月に「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」が出来てからは、私もその一員として第2点とを担っています。
 テントひろばは私を救ってくれましたが、国、地売電は被災者の私に何をしてくれましたか?避難誘導もなし、謝罪もなし、菜にもしてくれてないですよ。私は故郷・双葉町を奪われたのです!私を掬ってくれたテントひろばは、私の第二の故郷なのです。
 私からもう故郷を奪わないで下さい。私の第二の故郷を撤去しないで下さい。私達被災者からこれ以上奪わないで下さい。このテントひろば撤去の前に、私の故郷・双葉町を返してください。
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Author:福島バッジプロジェクト
福島から声を出さなければ、原発は止まらない・・声を出せるような環境創りをし、又、声を出さなくとも意思表示をしようという事で始めました。このブログを通じて、多くの方に活動をご理解いただき、福島と共に歩んで欲しいと思います。

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