福島の友人の一人と電話で話をした時に、蜂の話をしてくれました。彼は震災前までは養蜂家でした。蜂の性格や習性だけでなく、羽ばたいて密を乾燥させるなど仕草も加えて彼の話す蜂の話は大変に興味深いです。今回は最近起こった話を聞いたので、文章にまとめてもらいました。原発の爆発以後、昆虫たちの世界に異変が起きていますが、これもその一部かもしれません。
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今年の秋、すずめ蜂の襲撃も終わりをむかえた頃でした。
私が飼っているのは西洋蜜蜂ですが、日本蜜蜂の大群がうちの庭に現れ、
全部の巣箱が襲われました。
日本蜜蜂だって玉砕のリスクを抱えての襲撃です。
襲撃した日本蜜蜂も、うちの蜜蜂も同じくらい死んでしまいました。
ここの環境がそうさせたのでしょうか?未だかつてなかった事です。
うちの蜜蜂は1つの巣箱だけが辛うじて助かりましたが、女王蜂の姿は見当たりませんでした。全滅を待つだけです。
既に全滅した別の巣箱を片付けていると、母が働き蜂が一匹と女王蜂が生き残っているのを見つけました。私と母は大喜びです。
唯一生き残った巣箱に入れてみると、その女王蜂を受け入れました。
通常の状態であるならば、他の女王蜂を受け入れる事は難しいのです。
働き蜂が極端に少なくなってしまうと冬越しする事はまず不可能です。
おそらく残った働き蜂は百匹ほどです。
私は巣箱の中に爬虫類の飼育に使うヒーターを入れ、玄関の中に巣箱を運びました。
暖かい日には玄関の外に巣箱を出すと働き蜂たちは巣箱から出て近くを飛び、足を伸ばしたりして日向ぼっこをしています。
このまま春まで生きていてくれたならと思います。
来年は無理でも2年後には蜂蜜が採れるでしょう。とは言ってもベクレルですが…。
それでも、生き残っていることが嬉しいのです。
生き残っていた女王蜂を見つけて、母と大喜びした日を思い出します
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