4日遅れとなってしまいましたが、9月23日の「さようなら原発大集会」での
福島バッジプロジェクトのブースの報告をいたします。
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夏のような暑い9月23日でした。
会場はあふれんばかりの人達でいっぱいになりました。ブースから離れる事
は出来ませんでしたが、パッと見た感じは1万5千人はいるように見えました。
申し訳ありませんが、全体を見る、ステージからのメッセージを聴く事もとうとう
出来ずに終わりました。ブースの店構えだけでも写真を撮りたかったのですが、
ガラケー携帯を取り出す余裕もなく、チラシ配りとご挨拶に追われたまま集会
が終わり、写真もやっと自宅で撮影。集会そのものの報告を書けません。
事前に連絡頂いた方で来られない方もいらっしゃったのですが、多分
あまりにもの人混みでブースが見つけられなかったのではと推察します。
福島バッジプロジェクトはサポーターさん達にお手伝いをしていただき、ブース
を開店しました。バッジの支援を呼びかけるだけでなく、多くの方に福島の方と
話をしたり、脱原発の情報を交換したりする場を提供させていただきました。
ブースの前にはパネルとして、以下を準備し、福島の実情を紹介しました。
<パネルの内容>
1)福島バッジプロジェクト代表の丹治博志の写真(大阪で春に開かれた
「福島可視化展」に出品した写真から今年4月に撮影された写真・福島市
渡利自宅近辺と花見山)にフクシマン・マサさんの花見山の文章を参考に。


2)2014年・第17回日本自費出版文化賞受賞されたあらおしゅんすけさんの
詩集「安達太良あおいの空」より詩「ボクたちの世界」「哀しみのタネ」の2つ。

3)二本松の関久雄さんの詩「ただ、一緒に泣く」。

4)プロジェクトの活動の一端として、自治体などの公的機関でバッジを置いて
ある場所などの一覧表(自治体の様々な事情を鑑みて撮影は遠慮して
いただき、写真全体像はぼやけさせました。)


*詩は後半に掲載しています。
テントの後ろでは机と椅子を用意し、来られた方々がお茶とお菓子で懇談
出来る場にし、福島在住の方と話が出来るようにしました。福島の仲間の
体調が悪く、来れませんでしたが、幸いな事に震災後に知り合った在福島の
友達Aさんが駆けつけてくれ、彼女がたくさんの方と話をされ、また
インタビューも受けました。ブース内を手伝ってくださったサポーターさんから、
「福島の人と直接話したい、という人が多かったです。Aさんは10時半に
ブースに来て下さったのですが、到着早々からデモ出発の15時頃まで、
ずっと、応対続きでした。」という報告がありました。
二本松の関久雄さん、郡山市のフクシマン・マサさんが忙しい中、寄って
くださいました。ありがとうございます。
反省点は沢山ありますが、一番残念だった反省点は、掛け声は「お互いに
コミュニケーションをとりましょう、福島の人と話をしましょう」だったのに、
ブース内外共に忙しく、手伝いをしてくださったサポーターさん同士や、
駆けつけてくださったAさんとのおしゃべりが物理的に出来なかった事です。
お手伝いくださったサポーターさん達からもそのような感想をいただきました。
帰り際、サポーターさんと「いつかオフ会をして思う存分おしゃべりする機会を
持ちたいですね。」となりました。
*2)あらおしゅんすけさんの詩 2編哀しみのタネ俺、キューリの代わりに太陽電池植えたんだ
おれは雑草のび放題だ
オレの豆畑はアパート畑にしたぞ
俺はネギ作ってるが力入らねぇ
おれ、今年はコスモス畑にするんだ
あれから3年、俺たちの畑も変わりつつある
安心して食べてもらえる作物が作れなくなって
俺たちは大好きな百姓暮しができなくなってしまった
原発は哀しみの種をばらまいたんだ
せめて夢のような花を咲かせようか
ボクたちの世界僕たちは不条理の大海を漂っている
放射能を吸い食べながら
子供たちも放射能にまみれた土に遊び
放射能放射能放射能の大海にいる
ガンや白血病や心臓病で死んでも
“事故”との因果関係は考えられないと
電力会社と国は責任をとろうとしない
足尾広島長崎水俣と同じ大海
安全神話で電力にからめ捕られた僕たち
僕たちはしっかりと目を開けて
おぼれかけている同胞と声をかけあい
後に続く人々に語り続けよう
安全神話の泥舟に身を委ね
安易に続けた航海だが
心までは売り渡さずに
不条理の海で泳ぎ続けよう
*3)関久雄さんの詩
「ただ 一緒に 泣くか」 関久雄(二本松在)
2014年4月29日
フクシマの人は 風呂に入って
着替えてから 来て
福島から来たの? キタナイ!
と言われ
泣いて 浴場から帰ってきた
子どもたちよ
北海道の 保養所は 線量上げないために と
入る前に 着替え 渡されるんだって
うーん 悩ましい でも
放射能 くっついてるのは 事実だからね
セキさん こんな時に 何て 返したらいい
こどもにも そんなこと言う おとなにも
うーん
そったら 保養なんかさ 行かねえ
東京だって あんたらだって 汚染されてんだぞい
おめさん 服 買ってくれんのか
おらたち 檻の中さ
閉じ込めておきてえのか
国と 東電の せいだべしさ
好きで こったに なったんでねえぞい
込み上げる ドロドロの 想いを
ゴックンと 飲み込んで
福島で ヒバクしました
髪の毛にも 服にも カラダにも
放射能 くっついて 洗っても 落ちません
それでも わたしも 子どもたちも
何とか 生きてゆきたいのです と
ただ ただ 一緒に 泣くか