8月15日提出締切で一般公募中です。
首都圏反原発連合では「ひとこと」で良いので、意見を述べよう!と呼びかけをしています。
パブリックコメント提出のホームページは
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Opinion 8月8日の金曜日官邸前抗議集会で、バッジをカンパしてくださった方から、
「私の意見を拡散してください」と、2枚の原稿を差し出されました。
「原子力規制委員会が審査する書類を読み、自分で調べてまとめました」
「東京都豊島区在住 72歳 無職男性、で紹介ください」と。
原子力規制委員会が「技術的・科学的意見」を募ることを強調しているため、一般の人に戸惑いがあるとの報道記事がありました。このパブコメを書かれた方は、名刺によれば原子力関係や火山の専門家ではありません。
川内原発再稼働反対に対する一般の人の強い熱意とご努力を感じました。
規制委員会が火山灰の影響をどの範囲で審査しているのか、そして、その検討の範囲に問題があることを、
一般の人にわかりやすく述べられています。どうぞ、お読み下さい。
(サポーターM)
私のコメント
<ページ>64-65ページ
<章番号>3-4.2.2 火山活動の影響に対する設計方針
4.火山事象の影響評価
[意見-1]
1.九州電力は、約1万2800円前におきた桜島薩摩噴火が降下火砕物の原発に対する影響が最も大きい噴火と判断した。その理由は噴火の規模と原発からの距離である。しかし、同じ、桜島で100年前におきた大正大噴火についても検討すべきである。なぜなら、規模は桜島薩摩噴火より小さくても、火山灰(平均粒径2㎜の降下火砕物)の影響は桜島薩摩噴火と同じ程度に大きいかもしれないからである。
2.大正大噴火については、粒径が0.5μmから2㎜mだえの火山灰粒子が原発の敷地内でどのような濃度分布をしたか推定すべきである。
[理由]
1.桜島薩摩噴火と大正大噴火では、影響に関する考え方が異なる。前者は極めて稀にしか発生しないが、一旦発生すると、粒径の大きな降下物は強力な破壊力を発揮すると言う考えに立つ、一方、後者は100~200年周期で発生し、一旦発生すると、粒径の小さな火山灰が安全装置の内部に侵入して強力な破壊力を発揮するという考えに立つ。
2.火山の影響に対する設計方針に極めて重要な情報を提供する。
私のコメント (続き)
<ページ> 68ページ
<章番号> 3-4.2.2 火山活動の影響に対する設計方針
8.降下火砕物の直接的影響に対する設計方針
[意見-2]
規制委員会は、粒径の大きな落下物の破壊力にのみ重点をおいた九州電力の設計方針を認めるべきではない。
[理由]
1.この設計方針では、100年に1回程度の大規模な火災噴火が起こり、原発敷地内に火山灰が立ち込めると、降下火砕物による全交流電源の喪失と火山灰による非常用ディーゼル発電機の機能喪失が同時に発生する可能性が高い。
2.この設計方針は「原発敷地内に火山灰の微粒子が立ち込めることはあり得ない」とるす考えに立つ。それは、非常用ディーゼル発電機に以下の重大な弱点をもたらしている[1]。
・発電機の設置室:部屋の外気取り入れ口には平型フィルタが設置されているが、その効率は粒径6.6μm~8.6μmの火山灰粒子を85%しか除けない。
・発電機本体:吸気フィルタは粒径120μm以上の粒子を90%以上しか除けないので、粒径1μm以下の火山灰粒子はシリンダライナーとピストンリングの間隔(油膜厚さ相当:数μm=数十μm)に侵入できる。
3.Labadie JRは1980年のセント・ヘレンズ山大噴火による災害調査と災害軽減策に関する報告書[2]の中で、火山灰の微粒子はコンピューターや発電機の非常に狭い隙間や継ぎ目に侵入して、それらを機能喪失に陥れると指摘している。
4.規制委員会は現在行っている審査を中止して、上記[意見-1]の2で述べた点に関する地質学的調査とその結果を基にしたコンピューターによるシミュレーション、及び、ディーゼル発電機の機能に対する火山灰粒子の影響に関する工学的なモデル実験を、それぞれ九州電力と利害関係のない学会に依頼すべきである。
[文献]
1.九州電力 降下火砕物(火山灰)による設備影響評価について 捕捉説明資料:資料3-3 平成25年10月22日
2.Labadie JR,1983. Volcanic ash effects and mitigation. Report prepared for the Air Force Office of Scientific Research anda the Defense Advanced Reserch Projects Agency.
以上
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