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福島バッジプロジェクトは、福島の人達が「原発はイヤだ」と意思表示を出来る場を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じ意思表示を日本中のだれもが出来るような場を作る事を目的として設立しました。

ミニシンポ「対論:人類は原発をどうするのか?」出席報告(4月12日)

4月に行われた立教大学でのシンポジウムにサポーターさんがバッジ支援の
お手伝いをしてくださいました。いい加減な私は「今回のをブログに掲載するので
レポートを書いてくださったら嬉しい」と彼女に気軽に依頼したら、先日大変に
立派なレポートが届きました。
これは少し長いのですが、当日のシンポジウムのまとめとして来られなかった
方達に読んでいただきたい立派なレポートです。掲載させていただきます。
どんな事をどんな方が話されたのか、参加者たちの反応も含めて丁寧に書いてく
ださいました。こんなに素晴らしい方がバッジのサポートをしてくださる・・・・・・
本当に頭の下がるレポートです。サポーターのMさん,有難うございます!!
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4月12日開催 
小出裕章氏を招いたミニシンポジウム「対論:人類は原発をどうするのか?」の報告
開催から1ヶ月も経ってしまいました。
この間も、脱原発と平和維持への国民の願いとは別の土俵上で、日本の国の進路を
権力者が勝手に変えている。毎日が落ち着きません。
明日は、集団的自衛権で首相が勝手に憲法解釈変更を表明するという。
日本の2大政党制の政治体制作りの中で、まさかこんなことになろうとは。
数十年騙されていたようで悔しさがこみ上げます。

今、このように胸が締め付けられて頭と手足が停止していては、それこそ権力者の
思う壺。
気を取り直して、シンポジウムで真摯に対話してくださった、主催者の森中定治氏と
講師の小出裕章氏、心強いメッセージを発して下さったゲストコメンテーター
加藤登紀子さんの言葉をお伝えします。
4時間余りの中身の濃い対話でした。
他のゲストコメンテーターの方々からも素晴らしいお話がありましたが割愛します。

まず、概要です。
 
日本生物地理学会主催 立教大学理学部共催
 「次世代にどのような社会を贈るのか?」
http://www.rikkyo.ac.jp/events/2014/04/14037/
http://www.rikkyo.ac.jp/events/_asset/140412_leafret05.pdf
シンポジウムの企画意図は、
主張が異なる人との対話が必要であり、対話の機会を作っていかなければならない、
そのスタートとしたい(主催者 森中定治氏)というものでした。
講演依頼の多い小出裕章氏は依頼を受ける条件を設けていて、
1.敵地、2.現地、3.若者のどれか。今回は「1.敵地」の条件が合致して
受けて貰えたとのこと。

主催者の森中定治氏(「プルトニウム消滅!脱原発の新思考」の著者)は、
軽水炉原発から再生エネルギー発電へ転換する間に、プルトニウムを消す
手段・技術が必要だ(トリウム溶融塩炉の実現化)と主張。

小出裕章氏は、軽水炉原発の経験で、人工の放射性原子(プルトニウム)を作ることと、
「回し続けること」をやってはならないことを学んだ。
トリウム溶融塩炉は軽水炉原発に代わる、「人工の放射性原子をつくり、
回し続ける発想」であり、絶対にやってはならないと主張。

――――――――――
講師とゲストコメンテーターの言葉
【森中 定治氏】
・人類は学び成長している。軍事力を背後におかない平和を。 
どうすれば、よい日本を作れるのか、よい世界を作れるのか?
・意見・主張の異なる人たちとの対話が重要。
【小出 裕章氏】
・大切なことは自分(人間)が始末できない毒物(放射性物質)を生まないこと。
・1950年代、人間が生きていくためには石炭が枯渇するから原子力エネルギー
が必要という論法だった。天然ウランは資源として少ない。
ウランを選択するのは始めから間違いだった。
・天然にない物質(プルトニウムも)を作ってはいけない。
・原発はやってはいけないことだった。既に作ってしまったプルトニウムを
一体どうすればいいのか?私にも分からない。
・高速増殖炉計画は破綻している。1967年の長期計画では完成が1980年前半
だったが、いつか出来ると言い続けて完成年の書きかえを繰り返している。
・(使用済み核燃料を)100万年、隔離できる道理がない。目を覚まして欲しい。
・(隔離施設で危険物を示す標識の写真を指して)100万年後の人類が同じ言語を
話していないだろう。危険物の文字が伝わらないだろう。(会場から共感の笑い)
・もともと使用済み燃料からプルトニウムを取り出すことを禁止すべきだ。
・未来に贈るべき世界は、先進国の消費エネルギーを地球全体の平均へ減らすこと。
【加藤登紀子氏】
・日本人は原爆投下と原発を始めた責任がある。
なぜなら
・広島、長崎に原爆を投下したのは日本の責任。1914年からの戦争で、
日本は原爆を落とすきっかけを作ったから。
・日本は第2次世界大戦の体験から、憲法9条で戦争をしてはいけない、
戦争をしないと決めた。
・現代史で戦争をしない憲法9条を持つのは日本だけ。堂々とすれば良い。
(次に原発を始めた責任について)
・1954年第5福竜丸反核運動の広がりを抑えるため、米ソ対戦の枠組みの中で
米軍と中曽根康弘が話合い、原子力の平和利用の言葉を使った。
原子力発電を作れば原爆が作れるから。原子力発電は戦争と同じこと。
・3.11以降、日・米ともプルトニウムが欲しいと言っている。プルトニウムは
兵器になるから。
・だから、原発を止めなければならない。
・3.11で生きる根本の考え方が変わった。しっかりと堂々と、いいと思う暮らしをしたい。
戦争をしない。原発をやめる。憲法9条を持つ日本から世界へ向かって
発信していきましょう。
以上
――――――――――
<メモ>
日時 2014年4月12日(土)13:30~18:00
場所 池袋キャンパス タッカーホール
講師 小出 裕章 氏
 (京都大学原子炉実験所・放射能廃棄物安全管理工学研究分野)
森中 定治 氏
 (トリウム溶解塩国際フォーラム賛助日本生物地理学会会長)

《コメンテーター》
飯野 謙次 氏(失敗学会副会長・上智大学非常勤講師)
後藤 政志 氏(原子力市民委員会委員、 NPO【APAST】理事長)

《ゲスト》
秋本 真利 氏(自由民主党衆議院議員)
小山 芳郎 氏(ジャーナリスト・元NHKプロデューサー)
加藤 登紀子 氏(歌手)
木下 幹康 氏(東京大学、TTS)
鈴木 達治郎 氏 (原子力委員会委員長代理)
須永 昌博 氏 (社団法人スウェーデン社会研究所所長)
山脇 直司 氏(公共哲学/東京大学名誉教授)
吉岡 律夫 氏(NPOトリウム熔融塩国際フォーラム理事長)
対象者 本学学生、教職員、校友、一般
※希望者のみ講演要旨集代として、1部につき500円徴収
内容 【講演】
「対論! 人類は原発をどうするのか?」
申込 ※事前のお申し込みが必要です。氏名、年齢をご記入の上、下記問合せ先
メールアドレスまでお申し込みください。
問合せ先 日本生物地理学会
delias@kjd.biglobe.ne.jp
備考 詳しいチラシはこちらから
http://www.rikkyo.ac.jp/events/_asset/140412_leafret05.pdf
日本生物地理学会主催 立教大学理学部共催
ミニシンポジウム「次世代にどのような社会を贈るのか?」※要事前申込

日本生物地理学会は学会が学問としての枠に留まるのではなく、社会に開かれた
ものであることを象徴するものとして、2004年よりミニシンポジウム「次世代に
どのような社会を贈るのか?」を企画し、毎年、本学を会場として、現在までに
9回開催している。
シンポの内容は、我々の世代が今後の人間社会をどのようにしていったら良いと
考えるか、各分野の第一線で活動している研究者や活動家にそれぞれの専門か
らあるいは専門に拘らず、自由闊達にお話し頂くものである。
「次世代にどのような社会を贈るのか?」のタイトル通り、困難な現代社会を生きる
若い人に向けて、そして若い世代へ引き継ぐべきものがある世代に向けて、
今後の私たちの社会をどのようにしていったら良いと考えるか、未来社会への
展望を提示する公開シンポジウムである。今回は福島原発事故で、原発問題に
ついて研究者の立場から活発に発言されている京大原子炉実験所の小出裕章氏
を迎え、日本生物地理学会会長の森中定治氏との対論形式でのシンポを行う。
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福島から声を出さなければ、原発は止まらない・・声を出せるような環境創りをし、又、声を出さなくとも意思表示をしようという事で始めました。このブログを通じて、多くの方に活動をご理解いただき、福島と共に歩んで欲しいと思います。

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