かつて事前秘密会を持った福島県県民健康管理調査検討委員会はこの2月7日に、
75人の子どもたちが甲状腺ガンまたは濃厚な疑いがあると公表しましたが、
いまだに原発事故との関連を認めておりません。
そして、福島県の中通りなどでは、100万人もの人たちが、望んでもいない
低線量長期被曝を強いられています。
多くの福島県民が「私たちはモルモットなのだ」とささやいています。
中通りの昨年末の除染状況を見ると住宅除染は計画に対してやっと50%、
除染効果は50%にすぎません。
ご承知の通り除染は年間1msv以上のところが対象ですが、避難地区などで線量が
下がらないのに国は20msv以下なら安全だから帰還するようにと公言しているのは
到底納得がいきません。
3.11原発事故によって福島ばかりでなく地球全体に放射能をまき散らした東電は
その責任を認めず、健康被害をはじめ物的損害にも極めて冷淡で原因企業の責任を
全く果たさず電気料金の値上げや、税金投入の道をつけ生き残ってさえいるのです。
私たちは適正な「原発事故子ども・被災者支援法」の早期具体化を強く望んでいます。
原発システムは未だ人類がコントロールできない未完の技術であり、使用済み核燃料
の処理の点でももはや破綻していると言えます。多くの先人が原発について警告を
発していますが高木仁三郎氏は、はるか以前に今日の社会の到来を喝破して
次のように指摘しています。
「原子力産業や宇宙開発などの巨大システムは、多くの人を駒の一つにさせて自分の
中の人間が殺されていく」と。
それにもかかわらず、原発や核を止められないのは何故でしょう。
原発や核から多くの利益を得ている人は誰でしょう。
そして我々は今、何をしたら良いのでしょう。
我々は無限の大宇宙をこの美しい小さな星に乗って旅を続けています。
我々の子どもたち、子孫から預かっているこのか細い乗り物を大事に守り通して、
彼らに手渡せるように、みんなで力を合わせていこうではありませんか。
ご清聴、有難うございました。
2014年2月28日
福島県二本松市(詩人)あらおしゅんすけ
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