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福島バッジプロジェクトは、福島の人達が「原発はイヤだ」と意思表示を出来る場を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じ意思表示を日本中のだれもが出来るような場を作る事を目的として設立しました。

「福島の子ども達は放射能について学校で何を学ばされているのか?」

フクシマン・マサさんの厚労省日報ダイジェスト版①・②をまとめて掲載いたします。
私も子どもを持つ親達から断片的に話を聞き、そして子ども達と話をしていると、
視えてくるものがあり、それは余計に未来に対して不安を増す事ばかりでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
①の部分
福島県のフクシマン・マサです。

平成25年12月11日(水)都内で行われた講演で、福島での〈健康相談会〉等の活動を
している医師から、子供たちが放射能のことについて学校で何を学ばされているのか?
についての報告がありました。

実は、これと全く同じ授業が、私の近所の小学校でも行われていると、私も教育関係者から
教えてもらったことがあります。
今福島で、子どもたちに、どのような放射線教育が行われているのか?
様々な媒体で、放射線教育についての報道がなされているので、2回にわけて、それぞれの
報道を、リポートしてゆきたいと思います。
まずは、医師の報告を、現代報道フォーラムの三上英次さんが書き起こしをしてくださって
いるので、メールで読みやすいように改行してみました。
よかったら読んでみてください。

#################
(書き起こし開始)

医師:
昨年、郡山で小学6年生向けの放射能の授業が行なわれました。授業で「世の中には
たくさんの種類の放射能がある」という話の後に、2人1組で測定器を使って学校周辺の
放射線量を測定した時のことです…。校庭の真中で0.2マイクロシーベルト/h、
ある木の近くでは6.7マイクロシーベルト/h、石垣のある場所は8.9マイクロ
シーベルト/hもありました。
「6.7マイクロシーベルト/h」、「8.9マイクロシーベルト/h」というのは
たいへんな数値です。しかし、その数値を見ても学校の先生は「あーあ」とだけ言った
そうです。その授業の後に、急いで高線量のところにロープを張ったり、石垣に近づかない
ように貼り紙をして注意を促したりするわけでもなく、子どもたちはその後も石垣の上に
座ったり遊んだりして、原発事故前と変わらない生活を続けているそうです。
いったい何のための「放射能」に関する授業なのでしょうか。
“放射能安全神話”に立った放射線の授業はしても、「被曝から自分たちのいのちを守る
ための授業」が福島県ではされていないため、今も子どもたちは日々、被曝を強(し)い
られています。
原発事故から2年目となり、子どもたちはマスクもせず、長袖・長ズボンを着なくなり、
外で遊ぶ時間も増えました。そうやって、皆だんだん注意を払わなくなり、結果的に
子どもたちの被曝量は増加してしまっているのです。
(書き起こし終わり)

参照:「医師の見た福島――急務!被曝からの避難」
http://www.janjanblog.com/archives/106100
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
②の部分
福島県のフクシマン・マサです。

平成26年1月27日の福島民友新聞には、子供たちが放射能のことについて学校で何を学ば
されているのか?を知ることができる、「放射線教育」についての記事がのっていました。
ネットでは紹介されていない記事なので、こちらも書き起こしてみました。
よかったら読んでみてください。

##################
「放射線教育の今 進む放射線教育 不安解消に効果」
(平成26年1月27日の福島民友新聞)
相馬市で全中学生を対象にした放射線教育が今月から各校で行われている。
震災から2年10ヵ月が経過、市が実施してきた内部、外部被ぱく検査などのデータからは、
健康被害は今のところ心配ないとされている。
放射線に関して子どもたちの基礎的な理解が進んだ現在、市は、さらなる不安の解消を図る
とともに、放射線の知識では全国どこにも負けない子どもたちを育てようとしている。
それが県外のいわれなき風評の払拭や安心して相馬に住み続けてもらうことにつながると
考えるからだ。
相馬市沿岸部の磯辺中で開かれた放射線講演会。
講師の東大医科学研究所先心医療社会コミュニケーショツシステム社会連携研究部門
特任教授の上昌広氏が、中学3年生を前に、レントゲン写真のスライドを示し放射線に
ついて子どもたちに質問した。
「見えないものだから、怖いものだね」「放射線は自然界にもともとあるもの」
などとわかりやすい言葉で伝える。
セシウム、ヨウ素などの放射性物質の特徴のほか、東京電力福島第一原発事故では同じ
距離にある地域でも汚染の状況が違ったこと、磯部中の付近では線量が低いことなどを
丁寧に説明する。市が実施した健康調査の結果についても、高い数値が出た人がいる
理由、どうやって改善してきたかをデータを基に解説した。
市が昨年、中学生を対象に行った放射線に関するアンケートの結果では「放射線の不安は
解消した」「気を付ければ問題ないことが分かった」という回答が大半を占めた。
一方、女子生徒の中には「将来、相馬市出身ということで結婚が不利になるのか不安だ」
「健康な子どもを産むことができますか」など、根強い不安を持つ生徒も一部にいることが
分かった。
間違った知識に基づき将来の不安を持ったまま生活してほしくないと、市は新たな講演会を
開き、生徒たちが自ら考えて判断、行動する力の育成に励む。
上氏が授業の中で強調したことは「健康問題と分けて考えること」だ。県外で
過ごしていても、白血病やガンにかかるリスクはあると説明する。
授業に臨んだ○○君は「チェルノブイリ事故の時は、食べ物を注意していなかったため、
内部被ばくが高い値を示したと分かった。油断しなければ大丈夫なことがわかった」
△△さんも、「相馬市出身だから悩む必要はないと理解できた。両親にも伝えたい」
と話した。

放射線の健康被害、特に内部被ばくに関して長期的な注意と検査は必要だ。しかし正しく
恐れることで、相馬市で生活することは何も不安がないことは裏付けられつつある。
「君たちの放射線知識は、東大生にも負けないね」と上氏は生徒たちに笑顔で語る。
「相馬市や福島県は安全です」と説明できる力が育った子供たち。
放射線教育が「子どもを産むのに不安だ」という声をなくすための一歩になりつつある。
(記事書き起こし終わり)

#################

放射線教育について考える時、いつも疑問に思うのは、低線量被ばくの危険性を示す
データーを、きちんと子供たちに伝えているのだろうか?という点です。

子ども・被災者支援法という「法律」には、放射線が健康に及ぼす危険について科学的に
十分に解明されていない。」とはっきり明記されています。
低線量被曝については、安全を裏付ける論文だけでなく、危険を示す論文も数多く報告
されています。「安全」「危険」どちらの意見も報告され、低線量被ばくの健康影響は
結論が出ていないために、「科学的に十分に解明できていない」と、法律にも明記された
経緯があります。

具体的には、例えば文部科学省は、日本の原子力発電の労働者の、20万人の疫学調査で、
累積被曝量が10ミリシーベルトで、全ガンの死亡率が、3%ほど有意に増えるという
論文を発表しています。

県民健康管理調査の外部被ばく線量推計結果によれば、事故後わずか4か月間の間に、
2ミリシーベルト以上の外部被ばくをした県民が、4万6951人(全体の10%)いると
発表されていますが、事故後、丸3年がたとうとしている今は、
その何倍の外部被ばくをさせられていることでしょう・・・
多くの県民が、全ガンの死亡率が、数%上がるような被曝を強いられている可能性があると
いう、「恐ろしい可能性」も含めて、「安全」な可能性、「危険」な可能性、双方から見えて
くる「実情」を、子供たちにはきちんと伝えてほしいと思います・・・
(本当はこのような悲しい授業を行っては欲しくないのですが、リスクが現実に目の前にある
以上、自分の身は自分で守る力を身につけることが、「今を生きる」子供たちには、
求められているのかもしれません。)

(上記は外部被ばくだけの数値であり、放射性プルームをどれだけ吸い込んだかなど、
未解明の部分も多いのが現実です。)

残念ながら、今回福島民友の記事に紹介された授業内容からは、そのような緊張感は
まるで伝わってきませんでした。
授業で子供たちに、放射線教育を行うのであれば、「安全」「危険」双方のデーターを、
きちんと伝え、子供たちが自分自身で「学び」「考え」「判断」する、「本当の力」を
身につけられるような、授業を行ってほしいと思います。

※アドレスは配信専用のアカウントです。みなさまからのご意見、ご質問は
masa219koro@yahoo.co.jpへお願いいたします。

※過去のダイジェストが見たい方は、こちらへ…「フクシマンの福島リポート」
http://ameblo.jp/masa219koro/
(アメブロにアドレスから入れない方は、タイトル検索してみて下さい)

(福島県郡山市 フクシマン・マサ)

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福島から声を出さなければ、原発は止まらない・・声を出せるような環境創りをし、又、声を出さなくとも意思表示をしようという事で始めました。このブログを通じて、多くの方に活動をご理解いただき、福島と共に歩んで欲しいと思います。

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