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福島バッジプロジェクトは、福島の人達が「原発はイヤだ」と意思表示を出来る場を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じ意思表示を日本中のだれもが出来るような場を作る事を目的として設立しました。

「福島の子ども達をなんとかしたい」現長野県松本市長の会見ダイジェスト

福島を心配してくださる多くの方がいらっしゃいます。
そういう方達の一つの活動を紹介させていただきます。
私も嬉しかったのですが、お馴染のフクシマン・マサさんが書いてくださいました。
長いですが、低線量被爆に関して言及されていますので、是非お読みください。
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福島県のフクシマン・マサです。
チェルノブイリで5年半に渡り、小児甲状腺がんの治療にあたった、長野県松本市の
「菅谷昭市長」が、松本市の定例会見で、福島県の低線量被爆の危険性と、「福島の
子どもたちの被曝を何とかしたい」と、「まつもと子ども留学」の構想について、
重要な発言してくれました。
松本市が、全文を書き起こして、市のホームページで発表してくれたので、パソコンが
見られない方用に、(重要な部分を抽出して)メールで読みやすいように変換して、
投稿させていただきます。

※全文をご覧になりたい方は、松本市のホームページをご覧ください。
参照:http://www.city.matsumoto.nagano.jp/shisei/sityo/kaiken/2013/20131217.html

現松本市長(長野県) 菅谷昭氏 会見(転載可)

福島の原発事故以降、約1000日経過しているわけですけれども、私はチェルノブイリの
医療支援、実際に汚染地の村々を往診などしていたということで、原発事故以降、
かなり早い段階からさまざまことを一貫して申しあげております。
例えば、事故が起こった当初から言えば、「この避難区域は狭すぎる。
もっと(50キロまで)広げるべきだ」とか、「これからホットスポットが出てきますよ」
とか、あるいは「内部被ばくの問題がこれから(出てきます)」ということを
申しあげてきました。
また、「早い段階で安定ヨウ素剤を飲ませた方がいいですよ」ということも、私は
申しあげております。けれども、残念ながら日本の場合には、基本的には政府の指示待ちの
結果、これを飲ませなかったということがあるわけです。
これは大きなミスだったなと思います。もちろん甲状腺がんがどういう状況かということは、
皆さんご承知のとおり、実際出始めており、そのたびに増えていると。
これは私は、「本当に被ばくの影響なのかは何とも言えない。福島の方は関係ないという
けれども、これは関係ある、ないではなくて、原因はわからないというのがベターだろう」
ということをずっと申しあげています。

経過を追っていくうちに、いずれ結果は出るでしょうけれども、ただ具体的には甲状腺がん
が出てきている、あるいは疑いも結構あるということであります。
ですから今、日本では「安定ヨウ素剤を飲ませた方がよかったのではないか」という声が
出ているわけですし、皆さんの新聞の中にはそう書いているところもあるわけですよね。
私自身経験したことを言わせてもらっていることが、みんな当たっているわけですよね。
そういう意味でいきますと、私がもう一つ当初から言ってきたのは低線量被ばくの問題、
特に「子どもあるいは妊産婦は、長期にわたる被ばくによって、特に内部被ばく、
外部被ばくによって、今後健康被害が起こるから、命を守るためには国策として、
集団的にどこかに子どもたちを移住させたらどうですか」とずっと申しあげてきました。

まだこの問題は、国に耳を傾けてもらえない。しかし、被ばくは毎日起こっているわけです。
こういう状況というのは「誰かが何とかしなくてはいけない」と私は思いました。
まさに、私がチェルノブイリに飛び込んだ、あの時の気持ちと変わらないわけですよね。
何かしなくてはいけない。ずっと考えておりましたが、国が動かない状況であるならば、
たとえば私自身が、松本市という自治体として何かできないかということで、話を
進めてきました。
その一方で、今松本に移住されている福島の方々とか、現在福島で放射能から子どもたちを
守るというグループの皆さんの中で、子どもを何とか移住できないかという考えがあるという
ことで、私がこういうように言ってますから、彼らも私の方に来まして「松本市で何とか
できませんでしょうか」と、本当に涙を流して依頼された経過もあります。
そうなりますと、私としまして「これは何とかしなくてはいけない」と、ますますその
思いが強くなります。

現実に、今チェルノブイリの子どもたち、低濃度汚染地に住んでいる子どもたちに健康被害が
出ているわけですよね。今年は事故後27年経っているわけですよ。その子どもたちは、
10歳あるいは15歳未満と、まさに事故の後で生まれた子どもたちが、今低濃度の汚染地に
住んでいて、免疫機能が落ちていて、上気道感染とか、あるいは非常に疲れやすいとか、
気力がないとか、またベイビーに対しては低出生体重児が増えているとか、先天異常の状況が
あるということが、まだ27年経っても現実に起こっている。

こういうことを考えると、福島では絶対こういうことを起こしてはいけないという思いが
私としては非常に強く、今回、本当に向こうから子どもさんが来るということがあれば、
松本市としては協力していく方向で進めてきた訳でございます。
実は先日、福島に今お住まいで、そして「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」
の世話人をされている方と対談をして、取材を受けたのですけれども、その方に「福島の
お子さんたちはどのような状況ですか」ということをお聞きしましたら、福島のお子さん
たちは被ばくではないですが、外に出ないために肥満傾向にあると言ってました。
それから運動能力が非常に落ちていると言ってました。走ったり、飛び跳ねたり、
投げたりする能力が落ちていて、特にこれは僕もびっくりしたのですけれども、小学校に
入学する子どもたちが、つまずきやすい、転びやすい、それから片足で靴下をはくことが
耐えられない。これは、まさに大人のロコモティブシンドロームですよね。運動器症候群
ですよね、これは。家にずっといて、子どもたちは筋力が落ちてしまったのですね。
こんなことは異常ですよね。また家にいることによって、彼らはゲームとかやっていて、
外のいろいろなことに興味・関心が低下しているから、無感動・無気力になっている。
こういう状況を耳にしていると、これは被ばくではないですけれども、間接的に被ばくを
恐れて家庭の中にいる。こういう子どもたちが、将来どのどういうことになると思いますか。

記者だったらわかるでしょう。精神面においても、体力面においても、これが現実に、
健康な子どもたちが、将来、10年、20年後にいったいどうなるのでしょうか。そういうこと
を含めて、何とかしなくてはいけない。彼の話では、保育園の園児がですね、普通の場合は、
園舎がコンクリートになっているから、この中にいるかぎり被ばくは非常に少ない。
ところが、これが8月になると、個人の被ばく線量がボンと上がるんだそうです。
先生が調べて、折れ線グラフを作った。ボンと上がる。なぜか?夏休みなんですよね。
夏休みになると、子どもたちは、保育園でなくて、あちこち遊ぶわけですよね。
ご承知のとおり、野や山に行くという。ああいう所は汚染されているわけですよね。
今、皆さんご承知のとおり、除染と言ったら、ただ学校の近くとか、家の周りをやって、
住宅街や野山とか、ああいう所はやっていないではないですか。
ところが子どもたちは、夏になると遊びに行くわけですよ。こういう事実があるわけです。

だから益々、早い段階に何とかしなくてはならないんじゃないかということで、松本市として
やることは、集団の移住の場合には、一つは「教育の問題」ですよね。小学生・中学生の
教育環境をどうするかということ。
もう一つが「生活面」、特に住居の問題をどうするかということ。
こういう問題に対して、副市長以下、庁内で検討・協議する組織を作り、これまで検討して
まいりまして、その中で候補地として、今お願いしているのが四賀地域でございます。
僕が一番思うのは、今回の場合は地域の皆さんのご協力なくしてはできないことであります。
そういう意味で、ご検討いただいたところ、地域の皆さん、現段階ではそれぞれの町会の
皆さんとか、あるいは社協のような団体とか、それに類するさまざまな皆さんにお話をして、
もちろん学校もそうですけれども、今のところご協力いただけるような方向になっています。

いよいよ「子どもの留学」という表現になっておりますけれども、スタートする形で、福島
の方々もNPOを立ち上げたものですから、来年の4月を目指していきたいということになって
おります。これは、日本ではどこもやっておりません。初めての試みなんです。
こういう試みによって、私は「松本モデル」というものを作りまして、これが全国に広がって
ほしいなと思っています。
まさに国難であります。日本の子どもたちを、特に福島関連の子どもたちを皆で命を守って
あげるということは、国民の義務であり、大人の義務なんですよね。
そう思っていても、具体的にどうしたらいいかわからなかったけれども、今回松本が一つの
モデルとして成功事例としていけば、私は全国の本当に心ある皆さんがぜひとも福島の
子どもたちを守ろうという動きになって、いろんな地域への留学が進めばいいなと思って
おります。

原発の事故によって光と影があるのですけれども、影は明らかに原発事故でいろんな問題が
ありますが、光というのは、今みたいな、今度は福島の子どもたちと各地域の子どもたち
との交流が始まるのですよね。
それがお互いに支えあうということで、私はチェルノブイリに行ったときに、向こうの
子どもたちを、彼らがダンス(民族舞踊)ができるものですから、日本全国へ私は連れて
回ったんですよね、そして、日本の子どもたちとチェルノブイリの子どもたちの交流を
させたわけです。
その時には日本の子どもたちは、ある意味では友情という立場でチェルノブイリの子ども
たちを支えようとしてくれたのです。今はどうでしょう。今は同じ立場になっているのです。
福島の子どもたちとチェルノブイリの子どもたちは、ピアカウンセリングになってしまう
のですね。
日本が汚染されてしまった。そこに住んでいる子どもたち、こういう問題を含めて、私は
お互いに日本の国内でいいから、深い交流をすることによって、今度は受け入れる子ども
たちも「福島の皆は大変なんだね」という思いになれるのは、とても大事だと思うし、
お互いにいい経験になる。
現段階では、各地域の子どもたちは福島に行けないけれども、いつか福島の街が除染されて
きれいになったときは、福島を訪れる。それは大人になるかもしれない。しかし、そういう
ものも私は日本全体として作っていかなくてはいけないと、21世紀を担う子どもたちに
対して、国は大きな施策を持つべきだと思っています。
今回こういう形で、まさに子どもだけが留学するという、昔でいえば戦争中の集団疎開と
いう形になるわけです。

ちょっと余談ですけれども、今年、ソフトバンクの会長である王氏に、「この話を僕は
進めていますけれども、なかなか福島のお父さん、お母さんたちが子どもと離れて暮らす
のはつらいということで、難しいんですよね」と雑談しましたときに、王氏は「これは
とても大事なことで、むしろこれは子どもたちを自立させるためには、とてもいい
きっかけではないですか」ということを言われました。
王氏は私より2つ3つ年上ですけれども、「僕ら昔、戦争で疎開したではないですか。
まさに国難の状況であって、子どもたちを守るためにも、こういうことは大変いいことでは
ないですか」とお話しされました。
王氏は「子どもを自立させるためにも、とてもいい」と。ある意味で王氏が言いたかった
のは「日本では子どもに対して過保護な状況である」ということで、「子どもを自立させる
という意味だったら、こういうことも決して悪くはない」と言われたと思います。

いずれにしましても、こういう状況であるものですから、いよいよ福島からのお子さんたち
を受け入れる形で、一番は地域の皆さんにぜひともご協力をお願いし、松本市民の皆さん
にもぜひとも分かっていただいて、「松本モデル」に協力していただければ大変ありがたい
というのが、私の思いでございます。
(松本市長会見紹介終わり)(転載可)

※まつもと子ども留学について詳しいことをお知りになりたい方は、
まつもと子ども留学のホームページをご覧になってみて下さい。
参照:※http://www.kodomoryugaku-matsumoto.net/
アドレスは配信専用のアカウントです。みなさまからのご意見、ご質問は
masa219koro@yahoo.co.jpへお願いいたします。
※過去のダイジェストが見たい方は、こちらへ…
http://ameblo.jp/masa219koro/「フクシマンの福島リポート」
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(福島県郡山市 フクシマン・マサ)
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